【整備士向け】データモニターで故障個所を特定しよう(エア吸い編)
どうもこんにちわ 今回は診断装置のデータモニターでエア吸いなどのチェックランプが点灯しない不具合を空燃比からある程度判断してみよう。というコンセプトのもと記事に起こしてみました。
※今回の故障原因はエア吸いです。エアフロメーターのあとのホース切れをイメージして故障を作成しています
なんとなくエンジンの調子が悪い。メーター内にチェックランプの点灯はない。そんな時整備士の貴方はどのような順番で点検をしますか?
経験のある整備士さんならば経験でこのへんかな?という予想がつくかもしれませんが診断装置がある場合経験にプラスして故障の個所がスムーズにわかるかもしれません。
もちろん問診、現象確認を行った上での故障診断になりますが診断装置をデータを見てみましょう
ダイアグをみてみる
メーターにチェックランプが点灯していなくてもダイアグがはいっていることがあります(2トリップ)のでまずは故障診断のベースにもなりえますのでダイアグをチェックしてみましょう。
※エア吸いの場合は空気の量が多いだけなので基本的にはダイアグは点灯しないと思います
データモニターを確認する
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ダイアグが入っていなかったら診断装置の役目は終わり。と思っている整備士さんがいましたらその考えは改めてください。
データモニターでどの辺が調子が悪いのか分かることが多々あります^^。
空燃比学習値、空燃比補正値を確認しよう
誤差はあれど調子のよいお車は学習値、補正値は100%に近い状態をキープするようにコンピュータで制御しています(100%の言い方はメーカーで異なるかも)
ですが空気と燃料のバランスが悪くなるとここの数字が変化してきます。
上の図のように補正値が125%の場合空燃比のリーン系の何かしらの不具合があるということがわかります。
補正値が増えるとリーンになるのがわからない人の為に説明を入れておくと
補正値125%はコンピュータさんが
「空気と燃料のバランスで燃料が少ないという情報を得た!バランスを整えるために燃料の量を増やすんや~!!」
という流れで現在リーン系(空気が多いor燃料が少ない)ということがわかります。
O2センサー(空燃比センサー)を確認してみよう
先ほどの説明したように空気が多いor燃料が少ないという切り分けでの参考の情報をくれるのがO2センサーです。
O2センサーの説明をしておくと排気ガスの中の酸素濃度をみて燃料のバランスを確認してコンピュータへ情報をあたえる役割をしています。
O2センサー
・正常時0Vと1Vを繰り返す
・リッチ(燃料が多い)だと1Vの方へ
・リーン(燃料が少ない)だと0Vの方へ
クウネンヒセンサーだと0V~5Vなので少し違いますが・・^^;
正常だと下の図のように0Vと1V繰り返します。
エア吸状態だと常時下へはりついています
これはずーーーっとリーンだよ!!って意味ですね笑
安定して空気が多いか燃料が少ないかがわかります。
ちなみに同じリーンで燃料の少ないパターンの例でインジェクタ1個不良だとこんな感じになります。
4分の1が燃料でていないので安定しないばらつきのあるグラフになります。
O2センサーで常時なのかどうかを見比べることができます。
ここで燃料系だと燃料フィルタのつまりなど全体的に燃料が少ない判断なので燃料噴射量なども確認しておきましょう。
確認しつつ常時だと空気が怪しいなぁとなります(たぶん
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エアフロメーターの基準値かどうかを確認する
空気系が怪しいなぁとなったらセンサー系で疑わしいのはエアフロメーターの特性ずれなども同じような症状になったりします。
基準値を確認してセンサー不良なのかその他の不良なのかを見極めましょう
エアフローメーターの記事も書いていますのでもしよろしければどうぞ♡
いざエンジンルームへ点検へ
エア吸いかなぁと絞り込んだらその付近の部品から点検してみましょう(パーツクリーナーぶっこめー)
まとめ
以上がデータモニターを活用してのエア吸いの点検方法の一例でした。
エア吸いかどうかを見極める方法として回転数をあげると吸入の要求値もあがるのでほぼ正常の値がでまっせ。
となるのですが実際やるとよくわからんくね?ってなったりするので参考までにどうぞ。
インジェクタやらならばアクティブテストなどもできますので診断装置を使いこなせれば整備士としてのスキルがあがりますので是非とも診断装置をいじってみてください。
おわり