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【一級整備士筆記試験対策】過去問から考察  回生ブレーキ制御(ハイブリット車)

どうもこんにちわ 今回は自動車新技術の教科書のハイブリット車の章からの 回生ブレーキ制御、協調制御の作動について記事にしていきます。

一級自動車整備士の試験において協調制御と呼ばれる制御がいくつかでてきます。そしてその協調制御はとっても出題されます


問題を出す側の視点で見ても問題を作りやすいので回生ブレーキでの協調制御も理解しておさえておきましょう。

 

 

 

 

ページ

 

自動車新技術 27ページ

 

 

回生ブレーキ制御とは?

 

 

ハイブリット車の減速時、ブレーキを踏んだ時に駆動用モーターを発電機として作動させて車両の運動エネルギーを電気エネルギーに変換してハイブリットバッテリに電気を回収する装置

ブレーキECU,ハイブリットECU、ブレーキアクチュエーターなどで構成。

 

 

 

回生ブレーキの協調制御とは?

 

ハイブリット車は上記の回生ブレーキとハイブリット車以外の車と同じような油圧のブレーキの両方を使っています。

ブレーキECUはより多くのエネルギを回収できるように回生制御を行っています。

分配としては回生ブレーキを優先的に使用し不足分を油圧ブレーキで補っています

※車速などにより分担は変化します。

急制動時は回生協調制御を制限しABS制御を行います。

 

 

ストロークシュミレーターとは?

 

回生協調制御の項目でさらっと記載があるストロークシュミレータなるものがあります。これも過去問的に出題率が高いので抜粋して入れておきます。

ブレーキアクチュエーター内にあるストロークシュミレータがブレーキペダルの踏力に応じたペダルストロークと反力を発生させています。

切り替え弁システム異常時に油圧経路の切り替えを行い最低限の制動力を確保している。

過去に切換え弁が開いてペダルストロークの反力を発生という誤りの問題がでていますのでチェックしておきましょう。

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過去問の傾向

 

27年3月に実施の問題で回生ブレーキの問題が出題されています。

 

 パラレル・シリーズ・ハイブリッド・システムを用いたハイブリッド車における、回生ブレーキ制御に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか

 

1,ブレーキECUは、圧力センサで検出したマスタ・シリンダ油圧から制動力要求値を算出し、回生ブレーキ作動要求値をハイブリッドECUに送っている。ハイブリッドECUは、モータを発電機として作動させ、回生制動を行っている。

2.ブレーキECUは、油圧調整部にある増圧、減圧用のリニア・ソレノイド・バルブの開度を制御して、ホイール・シリンダ油圧を調圧し、制動力要求値のうち、回生ブレーキによる制動力の不足分を油圧ブレーキで補っているが、急制動によってタイヤのロックを検出した場合は、回生協調制御を制限し、ABS制御を行う。

3,回生ブレーキ制御装置では、特にブレーキ・ペダル操作時に、ブレーキECUによる油圧ブレーキと回生ブレーキの協調制御が行われており、回生ブレーキを優先的に使用することで、より多くの運動エネルギを回収している。

4.制動時、ブレーキ・アクチュエータ内にあるストローク・シミュレータは、マスタ・シリンダとホイール・シリンダ間の油圧経路の切り替え弁が開いているとき、ブレーキ・ペダルの踏力に応じたペダル・ストロークと反力を発生させる。

 

答えは4が不適切です。ストロークシュミレーターとは?参照です。

 

 

まとめ

 

今回は回生ブレーキについてまとめました。

要点をまとめると

・ハイブリット車は回生ブレーキを用いても発電をを行っている

・制動作用のメインが回生ブレーキでサポート的な役割で油圧ブレーキ

・急制動時はABSを優先し回生ブレーキを制限(止まることが優先)

あとストロークシュミレーターに関しては教科書に図が記載されておりますのでそちらも見ながら把握をしていただければと思います。

試験ではなく現場的な話をするとプリウスで街乗りで10万㌔走行の車でフロントパット半分以上残っていました^^;ハイブリット車にすると整備代も一部安くなりますね(整備士泪目;;)

 

おわり。

 

 

 

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